朝晩、過ごしやすくなってきましたね。
秋を迎える前のこの時期、
是非、気にかけておきたいことがあります。
それは
“夏の冷え”を持ち越さないこと。
東洋医学に“冬病夏治”という言葉があります。
冬の慢性病や陽気不足の病は
夏に好転する、という意味です。
夏にしっかり身体と心を養っておくことで
冬の季節を乗り越えられるという先人の智慧です。
逆に、夏に不調の種を抱えてしまうと
冬、深刻な事態を招きかねません。
酷暑を過ごす中で
エアコンの冷気や
冷たいデザートや飲み物
身体の熱を冷ましてくれる夏野菜・・・と
思いのほか、からだは“冷え”をとりこんでいます
秋に向けたカラダの整え方の1つとして、
「身体を温める食」を考えてみましょう。
トマトやキュウリに代表される夏野菜の多くは
薬膳的には“涼”“寒”の性をもち、
からだの熱を冷ましてくれます。
旬の食材を摂ることは理にかなっているのですが、
冷えすぎてしまったら・・・。
身体のバランスをとるため
温める食材も自然はちゃんと用意してくれています。
かぼちゃは冬のイメージをお持ちの方もいらっしゃるかと思いますが
7~8月に収穫される夏野菜です。
薬膳的には“温”の性をもち
冷えすぎた身体を温めてくれます。
また、氣を補い体力をつけるので
なんとなくだるい、夏バテかな?と感じる方にもおすすめです。
栄養学的にみたかぼちゃは
ビタミンACE(エース)がそろった類まれなる健康優良食材です。
ビタミンA(βカロテン):粘膜の保護再生、抗酸化作用等
ビタミンC:コラーゲン生成に関与。活性酸素除去等
ビタミンE:血行改善、抗酸化作用等
ビタミンCは、加熱すると壊れやすいのですが
かぼちゃのビタミンCは加熱しても壊れにくいという特徴を持っています。
これだけでも、ちょっと得した気分になれますよね。
しかも、
ビタミンA・C・Eは、同時に摂ることで
相乗効果が得られる組合せ。
もう、かぼちゃを食べない理由がない!
そんな素敵な夏野菜「かぼちゃ」で
夏の冷えを取り除き
乾燥対策の準備を始めましょう。
簡単にかぼちゃをたっぷり摂れるスープ、いかがでしょう?
【材料】
・かぼちゃ
・たまねぎ
・油
・塩、こしょう、コンソメ、シナモン(お好みで)
【作り方】
1,たまねぎを油でいためる。
(ビタミンEは油分と一緒に摂ることで吸収率が上がります。
私はバターを使いました。)
2,適当な大きさに刻んだかぼちゃ投入。
(皮を取った方がきれいな黄色に仕上がりますが、
βカロテンは実の2倍含まれています。捨てるには勿体ない!)
3,ひたひたくらいの水、塩、コンソメで煮る。
4,柔らかくなったら牛乳(お好みで豆乳でもOK)を加えて軽く温めて
胡椒で味をととのえたら出来上がり。
“温め”マシマシにしたい場合はシナモンちょっと振りましょう。
*ポタージュにしたい場合は、柔らかくなったところで、ブレンダーやミキサーで攪拌。
私は咀嚼感が欲しい方なので、フォークで軽く潰す程度で仕上げました。